記憶の彼方になる前に

観ては忘れる観劇記録…

サクラチルチル…

「レビュー春のおどり」
ー春爛漫桐生祝祭/STORM of  APPLAUSEー

 OSK日本歌劇団(大阪 松竹座)

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もう5月だけど、とにかく今年の観劇記録は残したい…

(でもホントはあと3本観てる。これはいつになるのやら…)

 

サクラの咲く季節の「春のおどり」が終わりました。平成が終了、悠浦あやと退団、色々終わって2019サクラチル…

 

新橋演舞場で散々観たから松竹座は行かなくてもいいか〜?と思ったけど、やっぱり行ってよかった。

行ける元気がある時に、見られるチャンスがあるなら見ておかないと、きっと後悔する。

OSKに関しては後悔はなるべく減らしたいとしみじみ思うこの頃…

(あー「Dracula」見ておけばよかった…DVDで我慢するしかない…)

 

松竹座では「しらみ茶屋」は新橋よりわかりやすくテンポよくなり(愛瀬の踊りが減った?)でもこれ伝わってんのかな?ちょっと謎でした。

「道真」、楊さんの歌が追加され、宮廷の華やかさ増加。道真桐生対時平 楊の対決の場面は錦絵のよう…型がキマッテる。

(知り合いの迷言に「宝塚は絵巻物、OSKは錦絵」って言われたことがあって。この場面は確かにそうだなーと思った)

桐生麻耶ってカミナリが似合う…カミナリが似合う歌劇の人って他にいるんだろうか…栃木出身だからだろうか…(栃木県はカミナリが多い)

「 夏祭り」白い布がついた団扇?を持って、布がフワフワしてしなやかな生き物のようで楽しかった。

ああいうのはOSKお得意の群舞が生きるなぁ(特に変わりはないけど書いてみた)

「まさか”ねぷた”登場⁇」と心の中でひとり色めきたったがそれはありませんでした…

東北でも沖縄でもやっぱり民謡メドレーは景気良くっていいな!

「風の盆」は相変わらず切ない…踊り手の、客席から音もなくの登場に、ひとりでしびれておりました。なんてカッコいい。逆舞台降り…

すあたま、着流し、新入団員を迎えてのお祭りメドレーの賑やかなフィナーレは桐生さんの軽妙でふわっとした明日への希望、今のOSKを楽しんで!っていう心意気を感じていました。八木節、栃木の民謡じゃないけど景気いいよね!

(栃木は「日光和楽踊り」っていうのがあるけどねぇ…ちょっとした花笠音頭みたいなやつ…あれだとちょい地味か…)

さすがに大阪にぐんまちゃんは来なかったけど、新橋で誰かがOSKを応援しに来てくれるの、珍しかったから嬉しかったな〜。来年はとちまるくんとかさのまるくんとかこっとベリーとかもおかぴょんとかに期待。また誰か来てくれますように(歌劇団だから品良く…というのもあるけど、お祭りっぽいのが楽しいのだ)

2部の平澤智先生の初・演出作品は、正直あまり期待していなかったんだけど(先生の振り付け作品をあまり知らないので作風がわからなかった)

奇をてらうことなく、甘ったるくならずシンプルかつ緻密な構成がよかった。

序列は置いといて適材適所を考えてる公演だなと思いました。

トップスターの桐生さんが座長として真ん中に自然に立っている…そのフィット感?に毎回新鮮な驚きがありました。ある意味フレッシュ。

何回も書くけど、フィナーレの持ち物なし、大羽根無しが好きなので今回は好みでした。(スターの自己発光力で泣けるほど感動したいのだ)

 

しかし、レビューというのは「この世の別世界のゴージャスさ」を求める観客が多くいるはずなので、今後予算があれば羽とかフリルとか総スパンコールとかゴージャスお衣装が追加できますように!

 

いつも観劇した公演で「ワタクシテキベストパフォーマンス」の劇団員スチールを買うのですが、今回は壱矢ゆうにしました。

よく、椿りょうと対で踊っていて、いつかこの2人中心の場面が見てみたいなぁなんて思ったりして。(朔矢しゅうもプラスして3人口でもいいなぁ。妄想膨らむ)

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柚咲、凛華、琴海の娘役の華やかさ装備に目を見張りました。

上級生娘役は言わずもがな…桐生さんと誰が踊ってもトップ娘役に見えた〜

(すいません、大げさに言ってる…)

 

「春のおどり」私は特に劇団員全員出演にこだわりは無く、40名出演くらいがちょうどいいなぁと思ってます。

(近鉄の頃から全員は出演されていない感じですが?こういうものなのでしょうか?春のおどりは?)

40人くらいならなんとか出演者一人ひとりの判別がつくし、別公演とのバランスもあるけど、「今年は「春のおどり」出演だよ!」的なくらいの方が出演劇団員にストーリーを感じて見る方も気合が入る気がします。

 

新橋の初回は舞台の広さに「スキマ」を感じてしまったけれど(最終日までにはスキマはなくなった模様)、松竹座では舞台からエネルギーがはみださんばかりで、やっぱり広いところで公演するって大事だよなぁと思いました。

この少子化時代、若い子に見てもらって選んでもらわないと歌劇は続かない。東京で研修所の試験やるみたいだし、東京は大事だわ。

 

私の勝手な夢は〜

OSKの少人数公演と大劇場公演が交代で東京→大阪←東京→大阪ですよ。

名古屋、九州が入ったらなんにも言うことない。(好き勝手な事言ってますがあくまでも更年期おばさんの妄想だからお許しを…)

 

悠浦あやと退団は本当に残念…私も復帰の期待をしていた1人なんですが…

2017年「春のおどり2部 Stormy Weather」で歌っていた「Days of Wine and Roses」の歌の場面が一番好きでした。

完走するばかりがマラソンじゃない。途中で歩いたっていいわけなんで、OSKでみんなが惜しんでくれた愛を胸にしまって何かに向けて少しずつ進んでくれたらいいなぁと思っています。

(完全親目線)

 

フィナーレの娘役3人がスタンドマイクで歌う「goody goody」のリズムにノッて男役娘役がペアで踊るところみていたら「男役が増えからこれができるんだよな〜」などと感慨深くなっていた。ハリウッド映画のワンシーンのよう…

 

今年の「春のおどり」真麻も悠浦もいなかったけど、OSKはちゃんと公演でできた。

それを観て私は楽しかった。新しい発見もした。希望も見出した。

今年は京都四條南座もあるけど、また来年も「春のおどり」を観られることが決まり、劇団員の皆さんは次に向けて走り出しているわけで、今年の桜は散ったけど来年の桜を楽しみに生きて行こうっと(大げさ)