記憶の彼方になる前に

観劇は常に口を開けてボーッと。観て忘れる前の記録

夕べの夢は消えゆくばかり

 

OSK日本歌劇団 / 円卓の騎士

 ( 東京 銀座博品館劇場 )

 

 OSKと荻田浩一のコラボももう3回目。

「Stormy Weather」(2015)  「ハイダウェイ」(2017)に続き満を持してミュージカル(歌劇)での登場。ついに来た、とうとう来た。

 

 

実はアーサー王伝説ってよく知らないんだけど、知っていたら「イメージと違う!」ことになるのが怖かったので、 あえて下調べせず、オギー世界の住人となったOSK精鋭メンバーをピュアな心で観劇しました。

 

 まだ魔法使いと妖精がいた頃のお話。

OSKミュージカルにしてはふわふわした設定を、この小劇場でどう扱うのか?

セリもなけりゃボンもない…場面転換できない舞台を、暗転無しが売りの(?)演出家 荻田浩一が魔法をかけてくれた。

 

アーサー王伝説って勇猛果敢な王の武勇伝なんでしょ?勇ましい主人公にオギーがするはずがない…と思っていたら、武勇伝の裏にある悩みそして自信のない屈折した青年のお話。

いいぞ!

陰あるアーサー王を「陽」が芸風の楊琳が演じる。愁いを帯びた芝居とロン毛がおステキ。

前半は状況説明のセリフと状況説明歌が多く、歌〜♪をボーっと聴いてると話に乗れなくなって行く。気をつけねば。

舞美グィネヴィアが肝っ玉ありげな妃。そうか、この時代だとキリスト教は西から来た新興宗教なのか…ランスロットとの不倫ネタはおとなしめ。

ランスロット、押し出しよくてカッコいい!グィネヴィアをとの関係は「姉のように慕っている」ように見えちゃった。なんですかね?学年差のせいですかね?

歌は当然のごとくうまかった。立ち姿もサマになって〜

諸悪の根源(という設定)、魔法使いマーリン(500歳なんだって!千秋楽でタネあかし)・愛瀬光はビジュアル麗しく重みのあるお芝居ぶり。

「見た目の通りのお歳ではありますまい」グィネヴィアに突っ込まれてる。けど登場人物から見えていたり見えていなかったり。持っている杖がコツコツ音をさせないのでふわっと浮いてる感あり。うーん、ファンタジー

 

アーサー王瞼の母・湖の乙女(決して魔女とは呼ばせない!)朝香イグレインも同様にアーサーに見えていたり見えていなかったりファンタジー感あり。

OSK内のオギーのディーバ・城月モルガン渾身のオープニングソング歌唱に魂を揺さぶられ軽くノックアウト。(いやまだ物語始まったばっかりだから!)

城月モルガンの一度の挫折と引きこもりと粘土いじりで(本人談)物語にアクセルがかかって国が亡んじゃうんだから大変なことだ…裏ヒロイン…

麗羅リコちゃんの風の精霊シルフィード。元の声が若干アニメ声なせいかファンタジー要員として物語をよりフワフワさせてくれた。さすが適材適所。精霊なので登場はしているけれど誰も見えてない設定なんだよね?(歌の歌詞にもある)

舞台の上を自由に飛んだり跳ねたり楽しそう。得意のダンスで臣下と踊っているけれど誰よりも男前なのはOSKだから。

今回、なにを驚いたって実花モードレッド!!!土いじりより誕生し「秘儀中の秘儀」(日常で使ってみたい言葉…)の魔法でできた人造人間という設定(関節カクカクダンスがお上手!!)。二幕からの大活躍!あんなももちゃん見たことない!ビックリした~!センターでピンスポ浴び堂々たる歌唱。ただのかわいこちゃん娘役と侮るなかれ。

こんな日がくるとは…おばちゃんはうれしい。劇団よ、これから彼女をヒロイン格で使って欲しいと心から思った。

堂々とした敵っぷりにビックリしすぎて椅子から落ちそうになりました。

 

 1幕最後の臣下(壱矢ゆう、椿りょう)の歌にもビックリ!あんなに歌えるのか!知らなかった。(気になる方はDVDを買ってチェックしてみてください…)

 

主要人物は皆一曲は持ち歌(?)があったが、結構な難曲だったのに歌えていた。(特にハモリが難しそう…)

歌に関して普段は怪しげな方ですらクリア。大きな花マルを進呈したい。

一体何があった?と思ったら歌唱指導が元宙組の天羽珠紀さんだった。私は天羽さんの歌唱指導でOSKは歌唱力が向上したと勝手に思っています。(劇場内でお見かけしたので心の中で拝みました…)

 

最後、モードレットとの戦いで傷つき「僕は…死ぬのかな?…」と呟いたアーサーは(この場面はモルガンもアーサーも泣いていたよね…)モルガンの魔法によって小さな命に変わる…のが、萩尾望都のSF漫画「スターレッド」を思い出したりして。

 

1幕は状況の説明歌とマーリンの野望説明が多かったので正直ダレましたが、2幕は一気に物語が走り出し瞬きする間もないほどでした。

そして最後に燕尾とドレスのフィナーレ。オギーはどんな舞台でもいつも最後はショーをつけてくれてお得感がうれしい。OSKなのでそこは流れるがごとく美しく。娘役がセンターで踊っちゃうのもOSKならでは。振り付けの先生方、わかっていらっしゃる。

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博品館劇場公演、 終わってしまい虚脱感が…

みんな塵となり空を舞って消えてしまったけど、3月は「春のおどり」だ~! 

 

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抽選に当たった〜